パートの大きな魅力
「解釈学的反省」とは、既存のシステムは部分的に修正されるとしてもその基本的構造は維持されるものとなる。いずれの結果となるのかは、もちろん環境条件の変化や変動の大きさにかかっている。
しかし、それと同時に、変革を進める諸個人の目標や未来展望にもかかっている。この意味で、それぞれのシステムはあくまでも固有のものとなる。
グローバルかローカルか。雇用システムは国ごとに異なるものだということ、その変動も国ごとに異なる経路をたどるものだということが、ここの基本的認識である。
しかし、人口に謄灸するのは、日本の経済システムは「国際標準」(クローバルースタンダード)に合せて根本的に改革すべき、といった議論である。それこそがグローバリズムに適応して生き延びるための条件だというわけである。
このとき、その標準とはアメリカのシステムであることが暗黙の前提となっている。なぜならグローバルな標準とは、グローバルな競争の中で勝ち残ったもの、つまりは「事実上の標準」(デファクトースタンダード)のことだとすれば、それがアメリカのシステムに重ね合されることも不思議ではない。
もちろん、「国際標準」というテーマが差し迫って問題となるのは、カネとモノすなわち金融と技術のシステムに関してであり、ヒトすなわち労働のシステムは、ローカルすなわち国ごとの固有性を強く維持するとみなすのが、おそらく妥当な認識であるに違いない。しかし、雇用システムに関しても、繰り出されるのは、アメリカのシステムに倣って改革すべき、といった議論である。
なぜならそれこそが転職を活発とするシステムであり、つまりは競争市場のメカニズムに従って労働資源の効率的な利用に成功しているシステムであるからだ、そしてこの点に現在のアメリカ経済の顕著な成功の理由があるのだというわけである。しかし、提起されているのはこれだけではない。
この背後には、新たな「収斂論」が想定されている。これまで日本型システムに関するテーマといえば、「特殊」か「普遍」かであった。
しかし、現在提起されているのは、「グローバル」か「ローカル」か、である。「グローバル」を掲げることにより、「世界標準」という単一のシステムへの収斂が含意されることになる。
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